2026年3月24日

「もっと早く受ければよかった」という後悔をゼロに。専門医が教える早期発見のポイント
こんにちは。吹田市の「健都はやしクリニック」の医療コラムです。
胃がんが見つかった方の多くが、ポロリと口にされる言葉があります。 それが「もっと早く検査を受けておけばよかった」という一言です。
そんな後悔を、吹田の皆様に一人でもしてほしくない。その一心で、今回から全4回にわたって【胃がん早期発見のための集中連載】を院長へのインタビューをもとにお届けします!
第1回目は、多くの方が誤解している「胃がんの初期症状の真実」について解説します。

【医師が断言】ズバリ、胃がんの初期には症状がありません
まず、皆様に知っておいていただきたいことがあります。 「ズバリ、胃がんの初期には症状はありません」
院長はそう言い切ります。この症状があるから「がんである」、逆にこの症状がないから「がんではない」とはっきり気づけるようなものは、初期の時点では存在しないのです。
「血を吐く」「お腹が痛い」は、進行した後のサイン
テレビドラマなどでイメージされる「吐血」や「のたうち回るような激しい腹痛」。こうしたサインが出るのは、基本的には「進行がん(ある程度育ってしまって胃の外まで転移や浸潤が進んだがん)」です。
がんが大きくなり、食べ物の通り道をせき止めてしまうほどになって初めて、体は悲鳴を上げます。つまり、「自分でおかしい」と確信できるまで待ってしまうのは、非常にリスクが高いのです。
「痛みがない」という最大の落とし穴
「では、なぜ胃もたれや軽い痛みを感じるの?」と疑問に思うかもしれません。実は、それはがんそのものの痛みではなく、その背景にある「胃炎」などが原因である場合が多いのです。
ここで怖いのは、市販薬でその不快感だけを抑えてしまうこと。 表面上の症状が消えて「治った」と安心している間に、本丸のがんが水面下で静かに進行してしまう……。これが、専門医として私たちが一番防ぎたいケースです。
早期発見なら、胃を切らずに「削るだけ」で終わる
もし検査で胃がんが見つかったとしても、ごく早い時期(粘膜の中にとどまっている段階)であれば、現在は「胃カメラで削り取るだけ」の治療(ESD)が標準となっています。
◆初期の場合: 胃カメラで内側を削るだけ。お腹に傷がつかず、自分の胃も残るため、術後の影響がほとんどない状態で社会復帰できます。

◆進行した場合: 胃の半分や全部を取る手術が必要になります。生存率に大きな差がなくても、その後の「食事の量」や「合併症(貧血など)」といった生活の質(QOL)が大きく変わってしまいます。
「早く見つけること」は、単に病気を治すだけでなく、「これまでの生活(食べる楽しみ)」を守ることに直結しているのです。
違和感がない「今」が、相談のタイミングです
働く世代は、つい自分の体を後回しにしがちです。しかし、胃がんを早く見つけるために大切なのは、「自分の感覚を頼りにすることではなく、専門医による適切な診察で『今の胃の状態』を正しく把握することです。」
当院では、「できるだけ楽に、苦痛を抑えて受けていただくこと」を最優先に検査を行っています。
「まだ目立った症状はないけれど、一度診てもらおうかな」 その決断が、あなたの10年後、20年後の未来を左右するかもしれません。迷っている方は、ぜひ一度ご相談ください。

■■さらに詳しく知りたい方へ [胃がんの治療や検査についての詳細解説はこちら]
次回の予告: なぜ、症状もないのにがんのリスクを抱えてしまうのか?……その鍵を握るのは「ピロリ菌」です。 次回は【第2回:ピロリ菌を除菌したから安心? 専門医が教える『除菌後の落とし穴』】についてお話しします
監修

監修:健都はやしクリニック 院長 林史郎
資格
日本内科学会 総合内科専門医
消化器病学会 専門医
消化器内視鏡学会 指導医・専門医
膵臓学会
略歴
2018年 健都はやしクリニック開院
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