みぞおちの痛み
みぞおちの痛み

「みぞおちのあたりが痛い」「胃のあたりが重い、圧迫感がある」——
お仕事や家事、子育てで忙しい毎日を送っていると、こうした症状があっても「そのうち治るだろう」と後回しにしてしまいがちです。しかし、みぞおち(心窩部〈しんかぶ〉)の痛みや違和感は、胃の病気だけでなく、まれに命に関わる病気のサインであることもあります。
このページでは、考えられる原因から、すぐに受診したほうがよいケースと少し様子を見てよいケースの違い、当院で行っている検査まで、わかりやすくまとめました。
JR岸辺駅直結の当院は、吹田市・摂津市にお住まい・お勤めの方にも受診しやすい環境です。
みぞおちの痛みや圧迫感は、当院の外来でも非常に多いご相談です。頻度が高いのは胃や十二指腸の病気で、暴飲暴食やアルコールによる急性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍、胃酸が食道に逆流する逆流性食道炎(胃食道逆流症)、検査をしても異常が見つからない機能性ディスペプシアなどが代表的です。
一方で、原因は胃だけとは限りません。胆のうや胆管の病気(胆石症など)、膵臓の病気(膵炎など)でも、みぞおち周辺の痛みが起こります。さらに心臓や血管の病気まで幅広い臓器が関係することがあるとされており、当院でも、みぞおちの痛みで受診された方の中に心筋梗塞や腹部大動脈瘤だったケースがあり、症状だけで原因を判断する難しさを日々実感しています。
症状だけで「胃の病気か」「命に関わる病気か」を見分けることは専門家でも困難です。次のようなサインがある場合は、様子を見ずに早めの受診、状況によっては救急要請をおすすめします。
これらは消化性潰瘍の穿孔(せんこう=穴が開くこと)や急性膵炎、消化管出血、胆管炎、心筋梗塞などの可能性がある症状です。特に注意していただきたいのが心臓や血管の病気で、心筋梗塞などの急性冠症候群は、胸ではなくみぞおちの痛みや圧迫感として現れることがあり、高齢の方や糖尿病のある方、女性では診断が遅れやすいとされています。また、腹部大動脈瘤の切迫破裂・破裂でも、突然の激しい腹痛や腰・背中の痛みとともに血圧が急激に下がることがあります。市販薬を飲んで様子を見るべきサインではなく、当てはまる場合はためらわずに医療機関を受診してください。

見逃したくない病気として、胃がん・食道がんなどの悪性疾患、出血や穿孔を起こしうる消化性潰瘍、胆石症・胆管炎や膵炎などの胆膵疾患が挙げられます。特に胃がん・食道がんは、自覚症状のない早い段階で見つけられるかどうかが、その後の経過を大きく左右します。次のような「警告サイン」が一つでもあれば、自己判断せず内視鏡検査などで確認することをおすすめします。
警告サインがなく、食べ過ぎ・ストレス・寝不足など思い当たる原因があり、痛みが軽く短時間で和らぐ場合は、まず生活を整えて様子をみても大きな問題になりにくいと考えられます。見分けるポイントは「症状が続くか」「悪化するか」「他の症状を伴うか」です。診療ガイドラインでは、こうした器質的な病気を内視鏡検査で除外したうえで診断される状態を機能性ディスペプシア(FD)[FDについての詳しい解説はこちら]としています。判断に迷う場合は、早めに専門医にご相談ください。

問診で痛みの起こり方や持続時間、お薬・持病の有無を確認したうえで、必要に応じて血液検査や次の検査を組み合わせます。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)
胃がん・食道がん・胃潰瘍・逆流性食道炎などを直接観察します。当院では鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査が可能です。
腹部超音波検査(腹部エコー)
胆のう・膵臓・肝臓などを、痛みや被ばくの心配なく確認できます。当日中に医師から結果を説明することが可能です。
必要に応じたCT・MRI(MRCP)検査
腹部エコーだけでは評価が難しい場合や、より詳しい検査が必要な場合には、連携する医療機関と協力して実施することも可能です。
40歳以降で新たに症状が出た方や、これまで検査を受けたことがない方には、早めの検査をおすすめしています。
逆流性食道炎や機能性ディスペプシアには生活習慣が深く関わっているとされます。
が大切です。またピロリ菌は胃炎・潰瘍・胃がんの主な原因の一つとされており、感染の有無を確認し陽性であれば除菌を検討することが、将来的なリスク低減につながります。
みぞおちの痛みや圧迫感、違和感は、胃の病気から胆のう・膵臓の病気、まれに心臓や血管の病気まで、さまざまな原因で起こります。症状だけで見分けることは難しいため、体重減少や黒い便、発熱、激しい痛みなどのサインがあれば、早めの受診をおすすめします。
健都はやしクリニックは、JR岸辺駅直結という立地を生かし、吹田市・摂津市(岸部エリア)にお住まい・お勤めの方が、お仕事や子育ての合間にも通いやすいクリニックを目指しています。胃カメラは鎮静剤を使用した負担の少ない検査が可能ですので、みぞおちの痛みや違和感が続くときは、一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。
※本ページは一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状には個人差があり、自己判断は禁物です。気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
健都はやしクリニック院長 林 史郎
最終更新日:2026年9月
