2026年10月29日

忘年会シーズンを前に、「お酒を飲むとすぐ顔が赤くなるけれど、大丈夫かな」と気になっていませんか。
結論から言うと、顔が赤くなるのはアルコールの分解が苦手な体質のサインで、飲酒やタバコが重なると食道がんのリスクが高まります。
でも「お酒をやめなさい」というお話ではありません。吹田市・摂津市・岸部駅周辺で働く方が楽しく飲み続けるための「備え」を、院長に聞きました。

顔が赤くなるのは体質のサイン|食道がんとの関係
結論! 顔が赤くなる人(フラッシャー)は、有害物質が体にたまりやすい体質です。
「赤くなる=必ずがん」ではありませんが、飲酒とタバコが重なると注意が必要です。
日本人の3タイプと「フラッシャー」
日本人には、
・お酒に強い人
・全く飲めない人
・そして赤くなる人(フラッシャー)の3タイプがあります。
飲むと顔が赤くなる反応は「フラッシング反応」と呼ばれます。
アルコールから作られるアセトアルデヒド(有害物質)を処理する酵素(ALDH2)の力が弱い体質で、たまった有害物質が多くの臓器に悪影響をおよぼします。そのなかで食道への影響が、食道がんと関連すると考えられています。
飲酒とタバコが重なるとリスク3.4倍
「赤くなる体質=必ず食道がんになる」わけではありません。
ただ、フラッシャーに飲酒とタバコの影響が重なると、食道がんのリスクが3.4倍になるという報告があります(1)。
「昔は赤くなったけど今は平気」な人こそ要注意
飲み続けて赤くならなくなっても、フラッシャーでなくなったわけではありません。
分解する生まれつきの体質は変わらず、むしろ有害物質をたくさんためるようになっています。
もともとお酒に強い人より、はるかにリスクが高いと言えます(3)。
昔赤くなった経験がある方は、「今飲めている状況が一番危険」と考えてください。
実は私(院長)自身もフラッシャーです。
若い頃は赤くなってあまり飲めなかったのに、中年になるとすっかり飲めるように。
最近はあるきっかけでお酒をできるだけ控えられるようになり、内心ホッとしています
(きっかけの一つは、睡眠時無呼吸症候群(SAS:眠っている間に呼吸が止まる病気)の検査でした →「いびきがひどい・日中の眠気がとれない」)
食道がんは症状が出にくい|早期発見には胃カメラ一択

結論! 食道がんは初期にほとんど自覚症状がありません(2)。
症状がないうちに見つけるには胃カメラ(内視鏡検査)が有効です。
バリウムより胃カメラが見つけやすい理由
早期の食道がん(表在がん:食道の表面近くにとどまるがん)は平らで、わずかな色の変化しかないことが多いです。
胃カメラはこうしたわずかな色や凹凸の変化を捉えられますが(4)、バリウム検査(白い液体を飲んでレントゲンで撮る検査)は、平らで小さい早期のがんを写すのが得意ではありません。
実際の検診データでも、胃カメラはバリウム検査に比べて食道がんを約5〜9倍多く見つけていると報告されています。

胃カメラなら、食道・胃・十二指腸を1度の検査でまとめて確認できます。
違いの詳細は「胃がん検診はバリウムと胃カメラどちらがいい?」へ。
見逃さないでほしい小さなサイン
院長が挙げる、早期発見のために注意したいサインは
・飲み込むと胸の奥がチクチク痛む・違和感がある
・熱いものがしみる
胸やけが続く場合は、逆流性食道炎(胃酸が食道に逆流する病気)のこともあります
→「逆流性食道炎 ~胸焼け・喉の違和感を放置しないで~」
セルフチェック
こんな人は一度胃カメラを。
当てはまる項目が多いほど、症状がなくても一度確認を。
□ 少量のお酒ですぐ赤くなる(または以前は赤くなっていた)
□ ほぼ毎日飲む/1回の量が多い
□ タバコを吸う・以前吸っていた
□ 40歳以上で胃カメラを受けたことがない
□ 飲み込むと胸がしみる・つかえる
食道がんは中高年以降に増え、高危険群を見分ける問診も40歳以上が対象です(3)。
胃カメラをする目安として当院では、赤くなる体質の方は40歳を過ぎたら一度は、
飲酒量が多い方・喫煙される方は年1回程度を目安におすすめしています(1)。
その後の間隔は、年齢・飲酒量・喫煙・前回の結果をふまえて一緒に決めていきましょう。
当院の胃カメラが「楽に、しっかり」受けられる理由
| 特長 | 内容 |
|---|---|
| 鎮静剤 (眠くなるお薬) |
うとうと眠っている間に検査が終わります → 胃カメラは苦しい?眠っている間に終わる検査 |
| AI搭載内視鏡 | 小さな病変の見落とし防止をサポート → 胃カメラ検査 |
| 女性医師の検査 | 火曜・水曜の午前中のみ(検査のみ対応) |
| アクセス | JR岸部駅から徒歩3分、改札から雨に濡れず直結。駐車場完備 |
| 北摂エリアの医療連携 | 同フロアの健診センターと連携し、MRI・CTもスムーズ |

院長から:「楽しく飲むための備え」を
「赤くなる体質は危ないのでは」と気になっても、お酒を完全にやめる必要はありません。
大切なのは、体質を知ったうえで飲みすぎ・タバコとの重なりに気をつけ、定期的に検査で確認しておくことです。
食道がんは早期に見つければ、体への負担の少ない治療で治せる可能性が高くなります。
ご本人はもちろん、気になるご家族にもぜひお声がけください。
忘年会前に胃カメラで確認したい方は「検査予約」、胸の違和感や健診結果の相談は「診察予約」から。
スマホで24時間ご予約いただけます。
監修
監修:健都はやしクリニック 院長 林史郎
資格
日本内科学会 総合内科専門医
消化器病学会 専門医
消化器内視鏡学会 指導医・専門医
膵臓学会
日本医師会認定 健康スポーツ医
略歴
2018年 健都はやしクリニック開院
参考文献
(1)国立がん研究センター 多目的コホート研究(JPHC Study)「飲酒と食道がんの発生率との関係について」(対象地域に大阪府吹田を含む) https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/338.html
(2)国立がん研究センター がん情報サービス「食道がんについて」 https://ganjoho.jp/public/cancer/esophagus/about.html
(3)国立病院機構 久里浜医療センター「お酒で赤くなる体質を用いた食道がん高危険群スクリーニングテスト」 https://kurihama.hosp.go.jp/hospital/screening/alcheck.html
(4)日本食道学会(一般向け)「内視鏡検査」 https://www.esophagus.jp/public/cancer/03_endoscopy.html
(5)Uraguchi K, Hamada K, Matsumoto N, Mitsuhashi T, Ando M, Fujimoto K, et al. Incidental detection of cancers during population-based endoscopic gastric cancer screening in Japan. Esophagus 2026; published online Aug 10. https://doi.org/10.1007/s10388-026-01238-8
(6)日本消化器がん検診学会:2022年度消化器がん検診全国集計.日本消化器がん検診学会雑誌 2026;64:195-229.
※本記事は一般的な医学的エビデンスに基づく解説であり、個々の症状・検査結果の解釈や検査の適否については必ず主治医にご相談ください。引用した数値は特定の研究集団での結果であり、個人のリスクを示すものではありません。
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